まず、このデッキに至るまでに紆余曲折があったことを書かねばならない。

初めに、このデッキの原型はグルールモンスターであり、ティムールエレメンタルであり、グルールフレンズである。ことにティムールエレメンタルの名残はリストから見て取れる部分が大きいので割愛するものの、フレンズだモンスターだと言われても「なんでやねん」と言われそうなので、一つ一つを語ろうと思う。

①チャンドラをうまく使おう
M20で、チャンドラが3種追加された。どうやらスタン環境で1種のPWとして使える量は過去最多らしい。その前はニッサだったそうだ。GW出張りすぎである。
で、チャンドラをうまく使おうとすると、まず前提としてエレメンタルが必要になる。それだけではない。2~3手目から赤赤を必要とするので、必然的に2色程度でまとめなくてはならない。
となると、候補に挙がるのがグルールである。ラノエルからの爆発力、枝葉族のドルイドというおあつらえ向けのエレメンタルマナ加速装置、そして環境の一番初めから注目の的だった茨の騎兵、ニッサという5マナ圏。
符号が合致した。よし、色は決まりである。
エレメンタルで浅瀬が使えないとなると、もう一方ロードは入れたい。パワーしか上がらないならドムリだって適役だろう。チャンドラが数種、ドムリ、ニッサとパワーあふれるPW軍団がそろうならサルカンだって候補に挙がる。
ここに、エレメンタルかつフレンズというロマンあふれるデッキ構成案が誕生した。

②挑戦と挫折
そんなクソ(※まつがん師匠に倣ってこう呼ぶことにする)をMFのサイドイベントに持ち込む。結果2-3。悪くないことが増長と挫折の遠因となる。
ちなみに、サイドイベントの直前まで占術ランドだけ入れてオムナスをタッチしようとしていた。贅沢にもほどがある。
次の狙いは神挑戦者決定戦。結果はボロカス。そう、組み間違いである。
マナが爆発するのに使い道がない、エレメンタルロードはサイドへどんどんと抜け落ちていく、重すぎるマナカーブ。ちぐはぐなのである。

③よし、エレメンタルに浮気だ
とはいえ、5マナ域は捨てがたい。6マナチャンドラの打ち消されない能力もおいしい。ティムールカラーは青嫌いとしてあまりやりたくない。ぐるぐるし続ける自分の目の前に天啓が降りてきた(ありがとう対戦相手)。
「赤騎兵なんて強そうっすよね」
おおう。それは目にも入れてなかった。マナフラ受け、かつ出てきたクリーチャーはマナクリでも+1/+0速攻で殴りに行ける、力こそパワーだ。
となると、基本構成は5マナをスムーズに出せるように、よく見たティムールエレメンタルと同じ、マナクリ12枚の体制がいいのだろう。赤赤赤かつ緑緑緑を要求するベースなら、これ以上ないパワーをひねり出せるし、マナが詰まる事故も少しは減る。何なら最後は赤騎兵でミサイルとすればいいのだ。
こうして、以下のデッキが出来上がった。

4ラノワールのエルフ
4楽園のドルイド
4枝葉族のドルイド
3生ける竜巻
2はびこる精霊
1グルールの呪文砕き
3再燃するフェニックス
3炎の騎兵
3茨の騎兵

3溶岩コイル

2ボーラスの壊乱者、ドムリ
3世界を目覚めさせるもの、ニッサ

24土地


……で、エレメンタル要素とチャンドラはどこへ行った?
いや、確かにはびこる精霊はエレメンタル要素のシナジる部分ではあるが。
もうマナを伸ばして騎兵でお殴りあそばすデッキでしかない。
いや、それで十分なのだ。炎の騎兵と茨の騎兵が並べば、それらはパワーが恐ろしく高い連中と化し、ニッサと炎の騎兵が並ぶのならそれはそれで土地をブロックしづらくなる(赤騎兵のPIGが直接火力へすり替わるため)。
そして、赤騎兵と竜巻がやはりシナジーを担う。これはエレメンタルでありながらエレメンタルではないデッキなのである。
ちなみにチャンドラはエレメンタルシナジーがあまりとれない点で首を切られてしまいました。無念。
これを改良するならば、はびこる精霊を抜いて、茂み壊しが入ってくるだろう。最後の一撃にこれほど噛み合うシナジークリーチャーはおらず、逆になにもいない状態のはびこる精霊素出し程寂しいものなく。
単品完結するという意味では茂み壊しのほうが強く、マナカーブ的な弱みも削れる(現状のカーブだと4マナが薄く、3マナと5マナが妙に厚い)。
もしくは、茂み壊しの代わりに混沌の船長、アングラスの投入である。こちらのほうがダメージは通しやすい可能性がある。数がずらずら並んでしまうと弱いが。そのあたりは一長一短、考えてみるポイント。

とりあえず現環境のソリューションとは言えないまでも、悪くないデッキに仕上がったんじゃないかな、と。

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