SCGの二週分の結果が出た。
黒緑とジェスカイ(+緑)サヒーリコンボが予想通りほとんど持って行っているが、黒緑は一貫性がなく、昂揚型とアグロ型に割れている。機体や赤緑アグロは後塵を拝しているような形。

彼らの言い分はこうだ。
「発明家気分を味わってほしいために選択肢のある能力を、そしてコンボを増やした」
よしお前ら、現実を見ろ、と言ってやりたい。また同じ過ちを繰り返すつもりなのか、と。

同じ過ち、というのはモダンのツイン禁止だ。この色を採用する限り、これは投入され続ける、という理由で禁止になったかのコンボ。挙動は違えど結果は無限トークン、色はひとつ増えたが、タッチ白程度であること、最速4tの決着、そしてメインカラーである赤と青が妨害にたけている色であるという点。
あまりにも前回の禁止状況と似通いすぎているのである。

もちろん、ツインと違い隙が見えやすいソーサリータイミングコンボであること、最速プランと6t両置きプランは全てのマナを寝かせてしまう可能性があり、そうなった場合の相手の妨害を防ぎきれない点などにいかにもスタンダードらしさ、というのは見えるが、正直「それくらいしか」ないのだ。
妨害にたけ、ちょっとしたロングゲームですらこなす青と赤、そして白い厚切り肉ことギデオンや、PWを用意しやすいこのデッキのキランハートといった別筋からの勝ち筋(あるいは防御策)を用意することができる点などを見ても、コンボの成立は青なしで止めることが難しい。
どうしても最速を止めようとすると、もう3t目から相手のペースに引きずり込まれてしまう(=土地を立てざるを得ず、自分の戦い方がプランニングできない)ことなど、序盤から終始手綱を引かれ、インスタントタイミングを強要されてしまうデッキと言わざるを得ない。

このデッキを相手取ったプレイヤーは「楽しくない」ゲームを強要されかねない、ということだ。もちろん、駆け引きややり取りの部分は生まれるが、それについてもブラフやマナの立て方という、盤上取引をさせたいウィザーズとは違う部分で、エムラクールの追加ターンのやり取りに似ているところでもある。
「青でなければデッキでなし」となる可能性すらあり、それは彼らの思惑と違うわけで、ウィザーズはPT後、サヒーリコンボが優勝しなくても、その結果として青コントロールが隆盛してしまった場合には何がしか、サヒーリコンボのパーツを禁止する可能性が高いと僕は見る。


で、何が禁止になるか。今回の禁止改定を睨むとおおよそフェリダーで決まりではなかろうか、と考える。PWはめったなことで禁止にならない(神は一人でやりすぎです)、サヒーリ単品で大きな仕事をしないことはカラデシュの時点で見えており、またフェリダーは他PW、あるいは土地と絡んだとしても大きな仕事ができてしまうことなどが要因。厚切り肉は殴ってトークンを生むし、6マナのチャンドラは一気に7点を盤面に与えたり3/1トークンを4体並べて見せたり、あるいは青ハルクが使いまわしをしたり。

そうなったときのメタゲームはほんの少しばかり健康的になってくれるんじゃないかな、とも思う。無限アンタップ、無限タッパー&ドレインというコンボを残しつつ、前傾姿勢アグロの急先鋒赤緑、ミッドレンジよりへ変貌した機体、軸の太いミッドレンジアグロの黒緑、コントロールの青黒や青白、という、今より雑多な状況へ変わると信じたい。


もっとも、こんなところで、しかも日本語で吐いたってウィザーズのお歴々は誰も見ちゃいないんだけどね。

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